トップページに戻る 「巨樹・古木・珍木」へ戻る 最終更新 2004/11/29
宮古市指定天然記念物 昭和三十二年十二月二十五日指定
公孫樹
樹種 イチョウ科イチョウ属イチョウ
雄株
イチョウは現存する植物の中でも、最も古くから見られる樹木のひとつで今から一億六〇〇〇万年ほど前の中生代ジュラ紀から、世界各地で生育していることが知られています。
公孫樹はイチョウの漢名で、老木にならないと実を結ばないことから、孫の代に実る樹木という意味でこのように表されるようになりました。
イチョウは雌雄異株で、雄株には黄白色のいわゆる雄花が見られ、これにはたくさんの花粉嚢がついています。また雌株の枝には、細長い柄の先に二個の胚株がついており、受粉して成熟すると秋には銀杏が実ります。
この公孫樹は、高さが十八・五メートル、根元は周囲十二・四メートルの大樹で、枝は幹から四方に十メートルほどに広がっています。樹幹は束生しており、幹の太いものが四本、細いものが四本となっています。樹根部の中心は空洞になっており、その回りには焼け焦げた跡のある古い根株が残っています。樹齢は明らかではありませんが、現存している公孫樹は、初代から代を重ね、先代の根株から萌芽したものと考えられます。
「さかさいちょう」とも呼ばれるこの公孫樹は、由来や伝説を伝えながら長い年月の間守り残されてきました。そして今も、その枝葉のなかに物語を秘めながら四季折々の姿を見せてくれます。
平成十三年十二月二十五日
宮古市教育委員会
宮古市指定文化財 公孫樹 昭和三十二年二月二十五日指定