二木の松(武隈の松)

 トップページに戻る 「巨樹・古木・珍木」へ戻る 最終更新 2002/08/08


岩沼市







 岩沼市指定文化財
 二木(ふたき)の松(武隈の松)
 この松は、陸奥の歌枕のなかでもその詠歌の多いことでは屈指の名木である。
 千余年前、陸奥の国司としてとして着任した藤原元良(善)が植え、以後能因・西行をはじめ多くの歌人に詠まれるようになった。
 元禄二年五月四日(一、六八九年、現在の六月二十日)、この松を訪れた松尾芭蕉は、「武隈の松にこそめ覚る心地はすれ。……‥めでたき松のけしきになん侍し。」と「おくのほそ道Lに記して「桜より松は二木を三月越シ」の旬で結び、曽良の「随行日記」には、「岩沼入口ノ左ノ方ニ、竹駒明神卜云有リ。ソノ別当ノ寺ノ後二武隈の松有。竹がきヲシテ有。ソノ辺、侍やしき也。」とある。
 この松は、植え継がれて七代目といわれ、文久二年(一.八六二年)に植えられたものと伝えられている。
 昭和四十四年(一.九六九年)五月二十九日、市の文化財に指定された。
 平成元年三月
 岩沼市教育委員会

昭和二年十一月十日御大典記念
二木の松


桜より松は二木を三月越シ




 この歌碑は、明治三十四年、岩沼の醸造家、松尾小左衛門が建立、書は碩学 鈴木省三(号・・雨香)によるもので、次の二首の歌が万葉仮名で記されている。

 藤原元良
 宇恵(うえ)し登(と)き ち起里(ぎり)やしけ舞(む) 多計久満(たけくま)の
 松をふたたび あ飛見(ひみ)つ留嘉那(るかな)

 橘 季通
 堂希久満(たけくま)の 松八(は)二木越(を) 美屋古人(みやこびと)
 い可ゞ(かが)と問八ゞ(とはば) み起(き)とこたへ舞(む)



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